デイサービスでの足の爪切りは…

介護事業の話

もう一つの職場であるデイサービスの開業当初は
ご利用者様1人からということで、とにかく時間があった。

1日私とご利用者様と2人きりで、「さて、今日は何をしようか…。」というほどだったので
入浴後の爪切りの時間に助けられた覚えがある。
でも、「あれ?これ爪切りでは切れないなぁ。あ、これもだ。」という爪が多すぎて
ご家族にお伝えしたところ、ご家族も「どうしたらいいんだろう…。」と。
そうこうしているうちに、卒業されてしまった。

その後も、肥厚爪、巻き爪等で痛みが強く、苦労されておられる方が入所され
「今日は足先が痛くて休みたい…。」という日があっても、ご家族の都合もあり
顔をしかめながら歯をくいしばって、ほんの少しの距離を歩く姿を
「痛かろうなぁ」と見守ることしかできなかったり
依頼があって入浴後に爪の横にコットンを挟んだり
ガーゼを巻いたり、といった処置はしていたものの
自分にはそれ以上何もできることはないと思っていた。

大きな施設では、もしかしたら難なく担えているのかもしれない。
私の勤め先では、サービス提供時間外(送迎の待ち時間)で
散髪サービスに加えて、自費のフットケアサービスを導入させてもらった。
今なら、痛い顔を見守る前に、コットンやガーゼで処置する前にできることがある。

勝手な思い込みと言われそうだが、今、空からそのご利用者様方が
微笑んで頷いてくださっている様な気がしてならない。